ノイズキャンセリングイヤホンとは 騒音が消える仕組みと消えない音

noise-cancelling-earphones オーディオ機器
本コンテンツは当サイトが調査した基準に基づき記事にしています。販売サイトやメーカーより手数料を頂いており記事はPRが含まれます。

電車に乗ると、音量をどんどん上げてしまう。

その原因の多くは、イヤホンの音より周りの騒音のほうが大きいことです。

ノイズキャンセリングイヤホンは、この騒音を小さくして、音量を上げなくても聞こえるようにするイヤホンです。

仕組みと、消える音と消えない音、使うときに気をつけたいことを順番に紹介します。

ノイズキャンセリングイヤホンとは騒音を逆の音で消すイヤホン

Anker Soundcore P40i

ノイズキャンセリングイヤホンとは、イヤホンに付いたマイクで周りの騒音を拾い、その音と逆の形の音を出して騒音を小さくするイヤホンです。

ノイズは「雑音」、キャンセリングは「打ち消す」という意味です。

音楽を止めても、電車の「ゴー」という音が小さく聞こえるようになります。

ノイズキャンセリングイヤホンは逆位相の音で騒音を小さくする

音は空気がふるえて伝わる波です。

山と谷が逆になった波を同じタイミングで重ねると、ふるえが打ち消し合って音が小さくなります。

この逆の波を「逆位相」の音と呼びます。

ノイズキャンセリングイヤホンは、マイクで拾った騒音から逆位相の音を電気回路で作り、音楽と一緒に耳に流しています。

この方式を「アクティブノイズキャンセリング」と呼び、ANCと書かれていることもあります。

パッシブノイズキャンセリングとはイヤーピースで耳をふさぐ方法

もう1つ、「パッシブノイズキャンセリング」という言葉もあります。

こちらはイヤーピースで耳の穴をふさいで、物理的に音を入りにくくする方法です。

電気を使わないので、電池は減りません。

ただ、パッシブは高い音には効いても、電車の走行音のような低い音は通しやすいです。

低い音を小さくしたいなら、アクティブのノイズキャンセリングイヤホンが向いています。

商品の箱に「ノイズキャンセリング」とだけ書かれている場合は、たいていアクティブのことです。

ノイズキャンセリングイヤホンで消えやすい音と消えにくい音がある

ソニー WF-1000XM5

ノイズキャンセリングをオンにしても、すべての音が消えるわけではありません。

消えやすいのは、低くて同じ音がずっと続く騒音です。

逆に、急に鳴る音や高い音は残りやすいです。

電車の走行音やエアコンの音は小さくなりやすい

ノイズキャンセリングイヤホンが得意なのは、次のような音です。

  • 電車やバスの走行音
  • エアコンや換気扇の音
  • 飛行機のエンジンの音
  • パソコンのファンの音

どれも低めの音が、同じ調子で鳴り続けています。

次の音の形を予想しやすいので、逆位相の音を作りやすいんです。

人の話し声やクラクションは残りやすい

カフェの話し声や、車のクラクション、食器がぶつかる音は小さくなりにくいです。

急に鳴って高さもばらばらなので、逆位相の音が間に合いません。

「ノイズキャンセリングイヤホンなのに人の声が聞こえる」という声はよくありますが、故障ではないことがほとんどです。

話し声まで小さくしたいときは、イヤーピースのサイズを合わせて、パッシブの遮音も足してみてください。

通話用ノイズキャンセリングとは別物なので買う前に見分ける

イヤホンの説明にある「ノイズキャンセリング」には、実は2つの意味があります。

自分の耳に届く騒音を消すものと、電話の相手に届く騒音を消すものは別の機能です。

安いイヤホンで「ノイズキャンセリング付き」と書かれていても、後者だけということがあります。

cVcやENCと書かれていたら通話用のノイズキャンセリング

説明に「cVc」「ENC」「通話ノイズキャンセリング」と書かれている場合は、通話用です。

マイクに入る周りの音を減らして、相手に自分の声を聞き取りやすくする機能です。

音楽を聴いているときの電車の音は、小さくなりません。

音楽を聴くときの騒音を消したいならANCの表示を探す

電車やカフェで騒音を消したいなら、「ANC」「アクティブノイズキャンセリング」の表示を探しましょう。

箱や商品ページに両方書かれている機種もあります。

店頭で迷ったら、「音楽を聴くときの騒音も消えますか」と店員さんに聞くのが早いです。

ノイズキャンセリングの効き方は、機種によって大きく違います。メーカーの説明で「ANC」と「通話用」のどちらなのかを買う前に確かめてください。

ノイズキャンセリングイヤホンで耳が詰まる感じがするときの対処

テクニクス EAH-AZ100

ノイズキャンセリングをオンにすると、耳が詰まったような感じや、軽い圧迫感を覚える人がいます。

使い始めの数日に感じる人が多く、慣れると気にならなくなったという声もよく見かけます。

多くの場合は、ノイズキャンセリングの強さを下げるか、少しずつ慣らすと気にならなくなります。

次の順番で試してみてください。

  1. 専用アプリでノイズキャンセリングの強さを1段下げる
  2. はじめは1回30分ほどにして、休みを入れながら使う
  3. イヤーピースを1つ小さいサイズに替えて、押し込みすぎを防ぐ
  4. 静かな部屋ではノイズキャンセリングを切る

静かな場所でオンにすると、消す音が少ないぶん、かえって違和感が出やすいです。

騒がしい場所だけでオンにする使い方でも、ノイズキャンセリングイヤホンのよさは十分に感じられます。

耳の痛みやめまいが続くときは、使うのをやめて耳鼻科で相談してください。

歩くときはノイズキャンセリングイヤホンを外音取り込みにする

ノイズキャンセリングイヤホンは、周りの音を聞こえにくくするイヤホンです。

歩いているときや駅のホームでは、ノイズキャンセリングを切って外音取り込みモードに切り替えましょう。

車の音や自転車のベル、駅のアナウンスを聞き逃しにくくなります。

外音取り込みモードとは周りの音をマイクで耳に届ける機能

外音取り込みモードは、ノイズキャンセリングとは逆に、マイクで拾った周りの音をイヤホンから流す機能です。

イヤホンを外さなくても、レジでの会話や車内アナウンスが聞こえます。

ノイズキャンセリングイヤホンの多くは、本体をタッチするだけでこの2つを切り替えられます。

自転車でのイヤホンの扱いは都道府県で違う

自転車に乗りながらのイヤホンについては、都道府県の公安委員会が決める規則で扱いが違います。

全国一律で決まっているわけではないので、お住まいの都道府県の警察の案内を確かめてください。

どの地域でも、周りの音が聞こえない状態で運転するのは危ないので、自転車では外しておくのがおすすめです。

ノイズキャンセリングイヤホンを選ぶなら再生時間と装着感を先に見る

ノイズキャンセリングの効きの強さに目が行きがちですが、毎日使うと差が出るのは別のところです。

ノイズキャンセリングイヤホンを選ぶときは、オンにしたときの再生時間と、耳への収まりを先に見ておくと使い続けやすいです。

ノイズキャンセリングをオンにすると再生時間は短くなる

アクティブのノイズキャンセリングは、マイクと回路を動かし続けるので電池を使います。

多くの機種で、オンにしたときの再生時間はオフのときより短く書かれています。

メーカーの仕様表では、オンとオフの両方の数字を見比べましょう。

通勤で往復2時間使うなら、オンで本体5時間以上あると充電が週1〜2回で済みます。

イヤーピースが耳に合わないと効きが弱くなる

イヤーピースと耳の穴にすき間があると、そこから騒音が入ってノイズキャンセリングが弱く感じられます。

付属のイヤーピースは、たいてい3〜4サイズ入っています。

左右で耳の穴の大きさが違う人も多いので、片方ずつ合わせてみてください。

外音取り込みと専用アプリの有無も見ておく

歩く場面で使うなら、外音取り込みモードがある機種を選びましょう。

専用アプリがあると、ノイズキャンセリングの強さを変えたり、耳の詰まる感じを減らしたりできます。

この3つを見ておけば、ノイズキャンセリングイヤホン選びで大きく外すことはありません。

この記事のアドバイザー
電山タケル
元々は充電式のポータブル電源や電動工具分野の専門アドバイザー。現在はキッチン家電や生活家電、カー用品まで幅広く担当しています。「毎日使うものほど、扱いやすさで選ぶ」が持論。
X(旧Twitter)
タイトルとURLをコピーしました