ホームシアターシステムは、テレビの音を広げてくれる道具です。大きく分けると、テレビの前に置く棒の形のサウンドバー、それに低音の箱を足したもの、後ろにもスピーカーを置くもの、アンプとスピーカーを別々にそろえるものの4つがあります。この記事は、どれを選べばいいかを、部屋の広さ、予算、集合住宅かどうか、つなぎ方の4つで、短く順に書きます。おすすめの3台も、価格と一緒に挙げます。
ホームシアターの4つの形
| 形 | 中身 | 価格の目安 | 向く人 |
|---|---|---|---|
| サウンドバー1本 | テレビの前に置く棒の形。低音の箱が中に入っている物もある | 2〜5万円 | 初めての人、置く場所が狭い人、集合住宅 |
| サウンドバー+低音の箱 | 棒に、床に置く低音の箱(サブウーファー)が付く | 3〜8万円 | 映画の低音が欲しい人、戸建て |
| 後ろのスピーカー付き | 棒と低音の箱に、後ろに置く小さなスピーカーが2本付く | 8〜25万円 | 後ろから音が来る感じが欲しい人、12畳以上 |
| アンプ+スピーカー | AVアンプに5本以上のスピーカーをつなぐ。配線と設置が要る | 15万円〜 | 専用の部屋がある人、音にこだわる人 |
初めてなら、サウンドバー1本から始めるのが一番後で困りません。テレビの前に置いてケーブルを1本つなぐだけで、テレビの内蔵スピーカーとは声の聞き取りやすさが変わります。後ろのスピーカーは、あとから足せる型を選んでおけば、部屋が広くなったときに買い足せます。
部屋の広さで選ぶ
6〜8畳の部屋なら、サウンドバー1本で足ります。10畳を超えると低音の箱があると映画の迫力が出て、12畳を超えて視聴する位置がテレビから3m以上離れるなら、後ろのスピーカーがあると音に包まれる感じが出ます。部屋が狭いのに後ろのスピーカーを置くと、音が近すぎてうるさく感じるので、広さに合わせるのが決まりです。
予算で選ぶ
予算は、テレビの価格の3分の1くらいが目安です。2〜3万円ならサウンドバー1本、3〜5万円なら低音の箱付き、10万円を超えるなら後ろのスピーカー付きかワイヤレスの4本型、こう分けると、テレビとの釣り合いが取れます。10万円のテレビに20万円のシアターを付けても、テレビの画面が先に物足りなくなります。
集合住宅なら低音を抑えられる物を
低音の箱は床を伝わって下の階に響きます。マンションやアパートなら、低音の箱が中に入ったサウンドバー1本にして、夜は低音を下げる設定か、声を聞き取りやすくする夜間の設定がある物を選ぶと、苦情の心配が減ります。低音の箱を置くなら、床に厚めのゴムの板を敷くと響きが減ります。
つなぎ方は、HDMIのeARCが1本あれば足りる
テレビとサウンドバーは、HDMIケーブル1本でつなぎます。テレビ側の「ARC」か「eARC」と書かれたHDMIの口と、サウンドバーのHDMIの口をつなぐと、テレビのリモコンで音量が変えられ、テレビに挿したレコーダーやゲーム機の音も全部サウンドバーから出ます。Dolby Atmosという上からも音が来る仕組みを使うなら、eARCと書かれた口が要り、古いテレビでARCしかないときは、光デジタルのケーブルでつなぎます。Bluetoothが付いていれば、スマホの音楽も同じスピーカーで聴けます。
置き方は、テレビの前でリモコンの邪魔にならない位置
サウンドバーは、テレビの画面の下、テレビ台の前の縁に置きます。テレビのリモコン受光部をふさがない高さにし、壁に掛けるなら付属の金具で画面の下端から5cmほど空け、低音の箱は部屋の角を避けてテレビの横に置くと、低音が回りすぎません。後ろのスピーカーは、座る位置の斜め後ろ、耳より少し高い位置が目安です。
買ったあとに最初にやる3つの設定
つないだら、3つだけ設定しておくと、その日から違いが出ます。1つ目はテレビの音声出力を「外部スピーカー」にして、テレビのスピーカーから音が二重に出ないようにすること、2つ目は声を強める設定(クリアボイスやボイスモードなど名前は機種で違う)を入れて、せりふを聞き取りやすくすること、3つ目は低音の量を部屋に合わせて1〜2段下げることです。低音は初期設定だと強めに出る機種が多く、集合住宅では最初に下げておくと安心です。テレビのリモコンで音量が動かないときは、テレビ側のHDMI連動(機器制御)の設定を入れます。
おすすめの3台
形ごとに1台ずつ挙げます。価格は2026年9月18日時点のAmazonの表示です。
サウンドバー1本:デノン DHT-S218
低音の箱が2つ中に入った、1本で完結するサウンドバーです。Dolby Atmosに対応し、HDMIのeARCとBluetoothが付き、価格は約26,400円です。集合住宅で初めて置く人、置く場所がテレビの前しかない人に向きます。
低音の箱付き:ヤマハ SR-B40A
ワイヤレスの低音の箱が付いたサウンドバーで、声を聞き取りやすくするクリアボイスの機能があります。Dolby AtmosとBluetoothに対応し、低音の箱は電源だけつなげば置く場所が自由で、価格は約35,693円です。10畳以上の部屋で映画の低音が欲しい人に向きます。
ワイヤレス4本:ソニー HT-A9M2
4本のスピーカーを部屋の好きな場所に置く、配線のない上位のシステムです。Dolby AtmosとDTS:Xに対応し、部屋の形に合わせて音場を自動で作り、価格は約236,040円です。12畳以上の部屋で、後ろからも上からも音が来る感じを配線なしで作りたい人に向きます。
よくある疑問
| 疑問 | 答え |
|---|---|
| テレビのスピーカーと何が違う? | 声が前から来て聞き取りやすく、低音が出る。音量を上げなくてもせりふが分かる |
| Dolby Atmosは要る? | 配信の映画で上からの音が出る。なくても音は良くなるので、予算次第 |
| 古いテレビでも使える? | 光デジタルの口があればつなげる。HDMIのARCがないと、テレビのリモコンで音量は変えられない |
| 後ろのスピーカーはあとから足せる? | 同じメーカーの対応する型なら足せる。買う前に対応を確かめる |
| 音楽も聴ける? | Bluetoothがあればスマホから流せる。音楽が中心なら、テレビ用より2本のスピーカーのほうが向く |
ホームシアターは、初めてならサウンドバー1本、10畳を超えるなら低音の箱付き、12畳以上で予算があるなら後ろのスピーカー付きかワイヤレスの4本型、この分け方で選びます。部屋の広さ、テレビの価格の3分の1という予算、集合住宅かどうか、テレビにeARCの口があるか、この4つを先に確かめれば、店で迷いません。まず、テレビの裏のHDMIの口に「ARC」か「eARC」の文字があるかを見てください。
元々は充電式のポータブル電源や電動工具分野の専門アドバイザー。現在はキッチン家電や生活家電、カー用品まで幅広く担当しています。「毎日使うものほど、扱いやすさで選ぶ」が持論。
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